(承前)さて、資格としてみた場合のFPですが、世間の評価は正直それほど高いものではありません。3級については、9割に迫る合格率を前に「誰でも受かる」と公言している人も少なくありませんし、2級もその延長で捉えられがちです。
また、就職という側面でも、辛口な意見をよく目にします。
「会社からは、全然評価されなかった」
「同じ2級・3級なら、日商簿記のほうが格段に強い」
とはいえ、一度は志した人がこういう評判を聞いて「じゃあ、やーめたっ!」になってしまったとしたら、それはとても残念なことです。自分でやってみてわかったのですが、ここで扱われているような内容は、おそらく「社会人として必須」なことなのです。
FPの試験対象は、より詳細には次の6分野になります。
・ライフプランニング(健保・年金など)
・金融資産の運用(貯蓄と投資)
・タックスプランニング(税金の種類としくみ)
・リスク管理(生命保険と損害保険)
・不動産に関する知識(登記情報からローンまで)
・相続・事業承継
見ればみるほど必須ですね。全分野について「そんなのどーでもいいじゃん!」と思う人は、自分の生き方を反省したほうがいいです。そもそも合格率にしても、分母が「勉強して臨んだ人」であることは、軽視してはいけません。その辺歩いている人を無作為で選んで受けさせたわけではないのです。一方、これらの制度に関わっている人となると、これはその辺歩いている人を無作為で選んでも、ほぼほぼ全員が該当するわけで、その意味で勉強する意義のない人というのは、まずいないのです。
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