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第3部 判例ガイド
職務著作

みんなの著作権 第3部 判例ガイド 著作物に関する判例

RGBアドベンチャー事件

 2003.4/11 最高裁H13(受)216号
 外国人デザイナーが、研修(有給)中に作ったキャラクター等について著作権を主張、無断使用に対する損害賠償や放映差し止めなどをアニメ会社に請求した。原告は、観光ビザで来日しており、会社との間に雇用契約も結んでいなかったことから職務著作の不成立を主張したが、被告は、アルバイト扱いで自社オフィスで作業をさせ毎月基本給も渡していたことから法人著作であると反論、争った。
 裁判所は、職務著作の条件である「法人等の業務に従事する者」に当たるか否かについて「業務態様、指揮監督の有無、対価の額及び支払方法等に関する具体的事情を総合的に考慮して、判断すべきもの」とした上で、会社側の主張を認めて職務著作を認定、原告の訴えを退けた。

宇宙開発事業団プログラム事件

 2006.12/26 知財高裁H18(ネ)10003号
 宇宙開発事業団(NASDA。現在は宇宙航空研究開発機構《JAXA》に改組)の開発系職員だったX氏が、在職時に作成したプログラムの著作権について自己にあるものと主張、確認を求める訴えをNASDAに対しておこした。原告の主張は、同ソフトが作られたのが在外研修期間中だったため、職務著作の要件である「法人等の発意」が存在しないこと、またプログラムは個人研究として行っていたものだから「職務上作成」にも該当しないことを根拠にしたものだった。
 裁判所は、指揮監督については包括的指示でよく、プログラムの作成も職務に含まれるとして、職務著作の成立を認定、原告の主張を退けた。

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